母の抗がん剤治療経過報告。
ステージⅣの胃がんの宣告からはや3か月が経とうとしていますが、母は相変わらず普通に暮らしています。
他の臓器に転移しているので、手術は適用外で抗がん剤治療を始めましたが、1週間飲み続けて、腎臓の機能が落ちてしまい、2週間お休みしました。
今では週に2回の通院で様子を見ています。
やっと先週から腎機能が回復して抗がん剤治療が再開しました。
それでも今回は2日に一度の服用で様子を見ています。
抗がん剤の副作用というと、脱毛や吐き気などが思い起こされますが、母の場合そういった副作用はまだ起こっておらず、食事も普通に取れています。
ただ最近になって気づいたのですが、抗がん剤を始めると途端にうつ状態がひどくなります。
もともと前向き思考ではない人なので、がんへの心配から余計にその傾向が強まるのかと思っていたのですが、抗がん剤をお休みしていた期間はかなり機嫌よく過ごしていました。
これがなかなか家族には厳しいもので、子供のところに順繰りに電話をかけては、後ろ向きな発言を山ほどして周りを疲弊させます。
電話の最後に「またあんたのせいで今晩も眠れない」などと言われてしまうと、それが薬のせいかもしれないと思ってもやりきれない気持ちは残ります。
実は余りに元気がないので、抗がん剤を始めると同時に精神科から抑うつ剤を処方されました。
先週までは「おかげでコトンと眠りに落ちる。」と言ってた人が、先ほどの言葉です。
癌の治療というのはなかなか難しいものです。
癌そのものよりもその副作用や、がんの進行に伴う本人の精神状態の変化に家族が寄り添うのが本当に難しいです。
父の時にも、臨終間際まで痛みとモルヒネの副作用で、家族は暴言を浴びまくっていました。
それはその人が本来もつ性格によるものが大きいのかもしれませんがよくわかりません。
「癌で死にたい」という人がいますが、私はちょっと考えてしまいます。
死ぬ間際に醜い自分の姿を不本意ながら家族にさらしてしまうのは、ちょっと嫌です。
まあ、その方が亡くなった後、残された者たちの悲しみが薄れるという良い点もあるのかもしれませんが。