食べ物に真剣にむきあう人
辰巳芳子さんの「いのちのスープ」という映画を見てから、スープ作りにハマっています。
玉ねぎをオリーブオイルで炒め、そこにニンジンやジャガイモを加えて煮詰め、生クリームと牛乳を加えてからミキサーにかけると本当に口当たりの良いスープが出来上がります。
時間がある今なのでできることです。
野菜の扱い方にはとても「やさしさ」が必要です。
何かほかのことを考えながら片手間で作ったスープと、誠心誠意野菜の気持ちになって作ったスープは味が違います。
娘たちもわかるのか、後者の方がなくなり方が早いです。
辰巳さんも好きな料理家ですが、私の一番好きなのは狐野扶実子さんです。
食べ物に向き合う姿勢が好きです。
最初に知ったのは「旅のチカラ」という番組でしたが、そのころはフランスのフォションのシェフをやめて心身ともに疲弊しきっていらした頃でした。
中国の北京にある、西太后の料理人を祖先に持つ一家のレストランを訪ね、そこの厨房に特別に入らせてもらい、料理を一品任されます。
現地の様々な人たちに触れて、だんだん元気を取り戻してゆく過程が丁寧に描かれていました。
辰巳さんもそうですが、狐野さんがほかの料理研究家さんたちと決定的に違うところがあります。
料理をお金儲けの手段としていないところです。
その時々にあう食材をいかにおいしく食べるかということに、すべてのエネルギーが注ぎ込まれています。
ですので、監修のお店を出したりグッズを売ったりなどということに関心が全くむかないのです。
今度CMに出るみたいですが、どんな素顔が見られるのか楽しみです。サントリーのプレミアムモルツのCMです。
その狐野さんが言っていたのが、「スープでもなんでも作り立てが一番おいしい」という言葉です。
確かにミキサーにかけたてのスープは本当にふんわりしておいしいですが、時間とともに空気が抜けて量も減っていきます。
消化の時間も長くかかるようになります。
お料理は作り立てが体に優しくおいしい、ということを改めて狐野さんに教えてもらいました。
みなさんも食べ比べてみてください。
なにしろ身体に優しく消化もしやすい食べ物は太らないみたいですよ。。