テレビを観ないと賢くなる、は本当かな?
さて前回の話の続きです。(いつになく早いですよね)
20年ほど前に近所の児童館の子育て講座に行った時の話です。
講師は3人のお子さんを育て終わった、ちょうどお孫さんが生まれる少し前位の年代の女性です。
(もしかしたら今の自分と同じくらいかも、と驚いたりしています。)
自分の子育てでは気付かなかったことがたくさんあったので、これから子育ての人に役立ててもらいたいと講師を始めたそうです。
その方のお話の中で強く印象に残ったのが、一番簡単な子育てはテレビを見せないこと、でした。
テレビの情報は聴覚と視覚の双方をふさいでしまい、考える力を奪うから、というのがその方の持論でした。
その当時ベビーサークルなどが発売され、子供をその中に入れて、しまじろうや「お母さんといっしょ」のDVDを見せると、家事がはかどって楽、という人が周りにたくさんいました。
私も家事が楽になるなら、と心揺れる時期もありましたが、なんだか動物園の檻みたいで違和感がありました。
それにテレビを見ている子供の表情も好きではありませんでした。魂を抜かれたみたいにぼうっと見てしまうのです。
時には画面にかじりつきで見ることもあり、電磁波やら何やらが気になっていました。
そんな時に受けた講座でした。
「ためしに一週間テレビをお子さん一人で見せないでください。すると一人遊びができるようになりますよ。」
うそでしょ!?とおもいました。
朝夕の忙しい時間にやる「お母さんといっしょ」を見せないとなると、その間子供をどうしたらいいのかしらと不安になりました。また、そういった子供向けの番組は家事の忙しい時間帯に組まれていることにも気づきました。「お母さんといっしょ」に見るための番組ではありません。
そうか、世の中の子育て世代はみな家事との両立に苦労しているのだとあらためて実感しました。
そして試すこと一週間。
初日は大変でした。なれないこともあり、子供を時々あやしながら洗濯やら掃除をするのでなかなかはかどりません。
おんぶしながらいろんなことをするので、肩こりはマックス。はたしてこれが子供にとっていいのかしらん、と思いました。
がしかし、テレビを見なくなって数日もすると、一人遊びの時間が増えていきました。
おもちゃを与えておくと自分で遊びだすのには驚きました。
変なまとわりつきもなくなりました。何なのでしょうか。
テレビは必要ないとするシュタイナーの学校に通う子供の家にはテレビがありません。
その子たちが大人になってどのように活躍しているのか、大きく取り上げられることはありませんが、
創造的な仕事に就く人が多いそうです。
幼いころにテレビ漬けになっているかいないかで、何かが変わるかわかりませんが、うちでは子育てが楽だったのは確かです。
赤ちゃんの頃から何でも話せばきちんと理解して、外出先などで困った印象がありません。
先に書いた「ラジオを聴く人はボケない?」の思い付きから、うちの子供たちの話を書いてみました。
ちなみに二人の娘たち(大学4年と高校3年)は、割と勉強はできる方ですよ。(手前味噌ですみません)
何だかとりとめない話になりましたが、子育て中も年老いてからもテレビの観すぎに注意したほうが良いかも、というところで。
子育て中のかた、もしくは最近ちょっと物忘れが気になってきた、そんな方は試してみてはいかがでしょうか。